【1セット90秒】簡単「リカバリー体操」で目指せ腰痛改善!

リカバリー体操

こんな経験はありませんか? 
腰の痛みを軽減しようとマッサージや施術を受けて一時的に痛みが和らいだのも束の間、数日後にはまた痛みが戻ってしまった。

これは、マッサージや施術で一時的に筋肉や筋膜がやわらかくなって痛みがやわらいだだけで、痛みを引き起こす原因になっていることが多い日常生活の姿勢やからだの使い方が治ったわけではないためです。間違った姿勢やからだの使い方によって、筋肉・筋膜が再び硬くなり、痛みを感じる状態に戻ってしまうわけです。

大切なのは、「姿勢改善」をしたうえで「日常生活のからだの使い方」を見直し、痛みの根本原因を取り除くこと。
この記事では、姿勢改善に役立つ「リカバリー体操」をご紹介します。

この記事はこんな人に役立ちます

・長年、腰痛に苦しんでいる人
・痛みが出るとマッサージや施術を受けるが、すぐに痛みが再発して困っている人
・腰痛が再発しない方法を探している人
・姿勢に問題があることや、からだの使い方の癖になんとなく気づいている人

誰でも簡単「リカバリー体操」とは?

「リカバリー体操」とは、からだの筋肉・筋膜を「のばす」「ほぐす」「はがす」ことで、筋肉・筋膜を正常な状態に戻し、動かしやすくするための体操です。

ご自宅で毎日行っていただくことで、腰痛の根本解決に欠かせない「姿勢改善」に繋がります。そのため、長年、腰痛に苦しんできた方でも、多くの場合3か月ほどで回復し、再発せずに過ごせるようになります。

本来は、効果を実感していただくために、からだの状態やライフスタイルをトレーナーが確認したうえで、その人にあった専用の「リカバリ―体操」を組み立てて、実行していただきます。今回は入門編として、一般的な「リカバリー体操」をご紹介します。

やり方を覚えてご自分で行うことができるので、施術を受けるのが苦手な方にもおすすめです。

重要なのは姿勢改善と筋肉・筋膜を正常に戻して維持すること

マッサージなどの施術を受けると、なぜラクになったと感じるのでしょうか?

「からだの痛み」は、間違った姿勢、同じ姿勢を続けることなどで、筋肉や筋膜が硬くなっているサインです。マッサージなどの施術は、筋肉・筋膜を一時的にやわらかな状態に戻すため、痛みが和らいだと感じるのです。

しかし、効果は限定的です。
もちろん、1日15分~2時間ほどのマッサージを週1回~月1回程度受ければ、施術後に痛みは取れるかもしれません。

けれども、その後の生活で痛みの原因になった間違った姿勢や、同じ姿勢をこれまでと変わらずに毎日続けていれば、当然、硬い筋肉・筋膜に戻ってしまい、痛みが再発してしまいます。

重要なのは、筋肉や筋膜が硬くなる(痛くなる)前に、筋肉や筋膜を正常な状態(やわらかい状態)に戻したり、維持したりすることです。日々の習慣として「リカバリー体操」を取り入れ、筋肉・筋膜が硬くならないように心がけましょう。

こんなに短時間でいいの? 1セット90秒の理由

「リカバリー体操」の基本は、1か所1日1回~最大3回。1セット90秒で行っていただきます。

これは、硬くなった筋肉・筋膜がゆるみ、正常なやわらかさに戻るまでに必要な時間が、90秒と言われているためです。短いと回復の効果が感じられず、長ければよいというものでもないのです。

※実際に腰痛ワンのプログラムとして実施する場合には、からだの状態を見て90秒以上の実施をお願いすることがあります(無料相談はコチラ)。

簡単にできるってホント?

「リカバリー体操」は、どなたでも簡単に行っていただけます。
トレーナーの指導を受けたうえではありますが、小さなお子さんから、年配の方まで実践されています。なかには、手術前・手術後の方や、妊婦さんも。

とはいえ、硬くなった筋肉・筋膜をゆるめるための体操なので、はじめての方は、かなりの痛みを伴うこともあります。

「腰痛で痛みが激しいのに、できるだろうか」
「自分にこの強度はあっているのかな…」
「気をつけた方がいいことはあるのかしら」
「運動は苦手なんだけど…」

と不安に感じたら、万全を期すために、スタジオONEの無料相談をご予約いただき、からだの状態を確認、トレーナーに現状をお伝えいただくのがおすすめです。「リカバリー体操」を行うことが効果的かどうか、という判断からさせていただきます(オンライン相談も可能)。

とりあえず「やり方を見て自分でやってみる!」という方は、記事を読み進めて実践してみてください。

※ご自身の判断で実践する際には、からだに違和感を覚えたり、効果がないと感じたらすぐに止めてください。無理に行って状態を悪化させないように、くれぐれもご注意ください。

腰痛改善のための「リカバリー体操」【実践編】

ここからは実際に、「リカバリー体操」のやり方をご紹介します。

今回ご紹介するのは、腰痛改善体操の基本となる「足倒し」と、原因別の「リカバリー体操」3つです。

  • 腰痛改善体操の基本「足倒し」
  • 「股関節が原因の腰痛改善」用
  • 「肩甲骨が原因の腰痛改善」用
  • 「お腹が原因の腰痛改善」用

「肩甲骨はまだしも、なんで股関節やお腹?」と思われるかもしれませんが、腰痛は、じつは腰が原因でないことがほとんど。腰が痛いからといって、腰だけをマッサージしても、原因がほかにあるために改善しない…ということが少なくありません。

そのため、どの部位が原因になっているのかを見極めることが大切です。

腰痛の原因箇所なりやすい人
股関節・長時間椅子に座っていることが多い
・足を組む癖がある
肩甲骨・肩こりがある
・ストレートネック
・猫背
・デスクワーク時に肩が前に入り気味
お腹・長時間椅子に座っていることが多い
・反り腰
・がに股

自分のからだの状態・腰痛の原因を知りたい方は腰痛ワンの「無料相談」をご利用ください。

腰痛改善・基本体操「足倒し」

最初に覚えていただきたいのが、「足倒し」です。「足倒し」で背骨全体をねじることで、硬くなった腰まわりの筋肉を解放して、緩める効果があります。

腰まわりをやわらかくする体操

ステップ①

仰向けになり、両膝を立てます。両膝・両足をくっつけた状態で、手はからだから離し、左右に軽く開いておきましょう。

腰痛改善体操の基本「足倒し」の基本姿勢
ステップ②

両膝をあわせたまま、脱力した状態で、同じ方向に一気にパタンと倒してください。膝が床につくのが理想です。

膝が床につく際に弾むようになると、からだが緩んできたサインです。弾む余韻を感じてから、反対側に倒すと、さらに緩みやすくなります。左右交互に90秒続けましょう。

※はじめはからだが固まっている可能性があるので、ゆっくり行ってください。

解説動画はこちらをご覧ください。

YouTubeチャンネル・リカバリー大学【06.足倒し】リカバリー体操

YouTubeチャンネル・リカバリー大学 
【06.足倒し】リカバリー体操 

「股関節が原因の腰痛改善」用

股関節まわりの筋肉・筋膜が硬くなることが原因で、骨盤・背骨まわりの動きに影響が出て、腰痛になることがあります。

股関節が原因の腰痛になりやすいのはこんなタイプ

  • 在宅ワークで長時間座ったままの方
  • 足を組む癖のある方

股関節まわりをやわらくする体操

ステップ①

仰向けになり、両膝を立てます。

ステップ②

足を肩幅に広げたら、両膝を同じ方向に倒します。
左右交互に90秒間、続けましょう。

解説動画はこちらをご覧ください。

YouTubeチャンネル・リカバリー大学【15.股関節倒し】リカバリー体操

YouTubeチャンネル・リカバリー大学
【15.股関節倒し】リカバリー体操

「肩甲骨が原因の腰痛改善」用

腰痛と同じように、肩こり・首こりに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。じつは、肩甲骨と骨盤は連動して動く仕組みになっているため、首から肩甲骨、腰から骨盤の動きが制限されると、腰痛になるケースがあります。

肩甲骨が原因の腰痛になりやすいのはこんなタイプ

  • 肩こりがある方
  • ストレートネックの方
  • 猫背の方
  • デスクワークなどで肩が前に入りがちの方

肩甲骨まわりをやわらかくする体操

ステップ①

からだの左右どちらかを下にして横になります。両手を前ならえし、膝は軽く曲げてください。

ステップ②

骨盤をなるべく動かさないまま、上側にある手を大きく円を描くように、背中側の床につくようにまわしてください。手が床につくのが理想です。
これを片側、90秒ずつ行ってください。

解説動画はこちらをご覧ください。

YouTubeチャンネル・リカバリー大学【07.腕倒し】リカバリー体操

YouTubeチャンネル・リカバリー大学
【07.腕倒し】リカバリー体操

「お腹が原因の腰痛改善」用

驚かれる方も多いですが、腰痛の原因でもっとも多いものの一つが、お腹の筋肉が硬くなっているケースです。

ここでいうお腹の筋肉とは、腸腰筋(ちょうようきん)という、みぞおちあたりから骨盤を通って足の付け根まで続く筋肉こと。

腸腰筋は、座るときに縮まることで姿勢を安定させたり、歩くときに足を上げるための重要な筋肉で、硬くなると腰痛の原因になります。

腸腰筋(大腰筋、小腰筋、腸骨筋)

「お腹が原因の腰痛」になりやすいのはこんなタイプ

  • デスクワークなどで長時間座ったままの方
  • 反り腰の方
  • がに股の方
  • 姿勢が崩れている方

お腹(腸腰筋)まわりをやわらかくする体操

※この体操には「リカバリーボール」という道具を使います。重要な「リカバリ―体操」には、リカバリ―ボールを使うものが多いですが、ボール購入は必須ではなく、ご自身のもので代用いただいたり、痛みによってテニスボールからスタートするケースもあります。

リカバリーボール
リカバリーボール
ステップ①

うつ伏せになり、1ヶ所目=上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく:腰の前に出っぱっている骨盤の骨のあたり)の内側にリカバリーボールを一つずつ当てます。

ステップ②

リカバリーボールを当てたまま、からだを上下、左右に90秒間動かしましょう。

リカバリーボールは、6ヶ所当てて、痛みを感じる場所を中心に腸腰筋を柔らかくしていきます。

解説動画はこちらをご覧ください。

YouTubeチャンネル・リカバリー大学【04.腸腰筋ほぐし・はがし】リカバリー体操

YouTubeチャンネル・リカバリー大学 
【04.腸腰筋ほぐし・はがし】リカバリー体操

※痛みが強すぎる場合は、動かなくても大丈夫です。タオルを当てるなど、痛みを調整して行っていきましょう。
※今回はお腹まわりをやわらかくする体操として、1か所に対する体操のみ紹介しました。実際の腰痛ワンのプログラムでは、からだの状態にあわせて、数か所行っていただく場合があります(無料相談はコチラ)。

「リカバリー体操」の効果を実感するために

「リカバリー体操」の効果を実感するためには、時間や回数を守って行ってください。効果が感じられたからといって、やりすぎるとかえって筋肉・筋膜が硬くなってしまう原因になります。

リカバリー体操の基本

  • 1セット90秒間で行う
  • 1か所につき5分以上行わない
  • 1日最大3回までとする

今回は一般的な「リカバリー体操」をご紹介しましたが、本来はからだの状態をトレーナーが確認したうえで、個人個人にあった内容を組み立てて実施していただくものです。

ご自身の判断で「リカバリー体操」を行った際に、違和感を覚えたり、効果が感じられないときには、すぐに中止して行わないようしてください。ルールを守ったうえで上手に取り入れましょう。